資金管理(Money Management)

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マネー・マネジメントはお客さまにとって極めて重要です。 人によってはシステムの良し悪しより重要だと説く方もいらっしゃいます。 そこで、投資資金に対しどの位の建玉をすればよいかという点について、 参考データをご提示いたします。




1枚当りの必要証拠金

ここでの必要証拠金とは証券会社に積んでおく最低証拠金のことではありません。 取引をして行く上で、評価損が発生することは避けられないことですが、 最低証拠金しか積んでいないのであれば、多少の評価損でも追加証拠金を求められること となり、追加証拠金を差し入れ出来なければ、建玉を強制的に処分されることもあります。 従って、証拠金は余裕を持った金額を積んでおくことが必要です。 では、どのくらい積んでおけばいいのかというのが必要証拠金です。 まず、最低証拠金の計算例を示します。

      プライス・スキャンレンジ:300,000円(2011/1/4~1/7)
      証券会社の独自設定の倍率:1~1.4倍
      300.000円 X 1枚 X 1~1.4倍 = 300,000~420,000円

プライス・スキャンレンジは株式会社日本証券クリアリング機構 が毎週末に公表し、翌週(臨時見直しあり)から適用されます。このプライス・スキャンレンジは 日経225先物の価格水準と変動率から算出されますが、当然価格水準が高い程大きくなり、 また変動率が大きい程大きな数値となります。つまり評価損が発生していなくても、 プライス・スキャンレンジの数値が大きくなれば、追加証拠金が必要になる場合も ある訳です。実際に東日本大震災のとき、倍率を1.0から1.4に引き上げた証券会社が ありましたし、プライス・スキャンレンジも2011/03/25まで27万円だったのが、 3/28からは99万円になっています。話を戻しますと、そこで、もっとも変動が大きい ときにどの位になるかということが重要で、リーマン・ショックの暴落時では プライス・スキャンレンジは120万円でした。当時の日経平均の水準は8000~9000円位 でしたので、そこから計算するとプライス・スキャンレンジは以下の金額を用意しておけば、 大体大丈夫ではないでしょうか。

      日経225先物の価格 X 150

一方で、評価損についての備えも必要ですので、こちらは最大ドローダウン を用いて計算します。システム運用投資顧問のシステムは想定元本を約1000万円 として計算していますので、最大ドローダウン (-3,427,569円)はおよそドローダウン率34.3%(端数は四捨五入)と考えられます。 これによる備えは以下の金額となります。

      日経225先物の価格 X 343

よって、この2つを足した以下の数値が余裕を持った1枚当りの必要証拠金と考えます。

      日経225先物の価格 X 493

例えば、投資資金が2000万円で、日経225先物の価格が15,000円だとすると、

      2000万円 ÷ (15,000円 X 493) = 2.70枚

ということで、2.7枚建てられることになります。但し、この数値は最悪の場合を 想定した余裕を持った数値ですので、資金効率はよくありません。 更に、システム運用投資顧問のシステムはリーマン・ショックの暴落時のような ボラティリティが高い相場において、 高いパフォーマンスを上げる強い傾向がありますので、システムの能力を加味した 効率を考えるのならば、以下のオプティマルfをお読みください。




オプティマルf

オプティマルfとは、マネー・マネジメントに立脚し、システムの能力を 最大限に引き出す最適な投資比率を計算するための手法です。 具体的な計算方法は長くなりますので、ここでは割愛させていただきます。 詳しく知りたいお客さまはラルフ・ビンス著 「投資家のためのマネー・マネジメント」をお読み ください。これによる最適投資比率は以下のようになります。

      投資資金 ÷ (最大損失 ÷ オプティマルf)

ここで、システム運用投資顧問のシステムは売買代金が約1000万円(日経225先物の価格で10,000円)になるように調整して計算してありますので、それを上記式に当てはめますと、

      投資資金 ÷ (最大損失 X (日経225先物の価格 ÷ 10000円) ÷ オプティマルf)

システム運用投資顧問のシステムの2020/07/17時点の最大損失は1,248,545円、システム運用投資顧問のシステムのオプティマルfは0.7423ですので、それを上記式に代入しますと、

      投資資金 ÷ (1,248,545円 X (日経225先物の価格 ÷ 10000円) ÷ 0.7423)
      = 投資資金 ÷ 日経225先物の価格 X 0.00595

例えば、投資資金が2000万円で、日経225先物の価格が15000円だとすると、

      2000万円 ÷ 15,000円 X 0.00595 = 7.93枚

ということで、約8枚建てられることになります。ただ、オプティマルfは資金の幾何的成長を最大化しますので、 ドローダウン発生時にも作用する両刃の剣となり、レバレッジのかけ過ぎは破産の確率を急激に高めます。 そこで、最大損失時にどの位の評価損が発生するかを上記の例にならって投資資金が2000万円のときを計算します。 まず、想定元本を計算し、それに対し最大損失時の評価損率は12.49%(弊店の場合、投資資金を約1000万円にしていますので、最大損が1,248,545円ならば同損率は12.49%) ですので、それを掛ければ算出出来ます。

      15,000円 X1,000 X 8枚 X12.49 / 100 = -14,988,000円

-14,988,000円は投資資金2000万円の約75%に相当します。これでは再起不能の評価損と考えてよいでしょう。

このようにオプティマルfは両刃の剣ですので、弊店としては推奨しかねます。 では、何故ご紹介したかと言えば、こういう考え方もあるということと、 オプティマルf自体ある程度知られていること、 更にこれ以上のリスクを取ってはいけない上限を示しているとも考えられます。 ですが、一発で投資資金の75%を失いかねないような過大なリスクは負うべきではありません。 では、次にこの点を踏まえて、リスクをどの程度までとればよいのかを考えます。




リスク許容度

人はそれぞれリスク許容度が違います。リスク許容度を超えない範囲で投資をする のが投資の鉄則ですので、リスク許容度の範囲内で何枚まで建玉可能なのかは 以下の計算式で算出されます。

      投資資金 X リスク許容度 ÷ 最大損失

この場合、リスク許容度とは投資資金が何%まで減るのを我慢できるかという数値で考えます。 ここで、システム運用投資顧問のシステムは売買代金が約1000万円(日経225先物の価格で20,000円なら0.5枚)になるように 調整して計算してありますので、それを上記式に当てはめますと、

      投資資金 X リスク許容度 ÷ (最大損失 X 日経225先物の価格 ÷ 10000円)

例えば、投資資金が2000万円で、日経225先物の価格が15000円、リスク許容度を30%(損失を最大600万円まで許容するということ)、 システム運用投資顧問のシステムの2020/07/17時点の最大損失は1,248,545円です。

      2000万円 X 30% ÷ (1,248,545円 X 15,000円 ÷ 10000円) = 3.20枚

ということで、3枚建てられることになります。




レバレッジの効果

リスク許容度を気にしていたら、あまり儲からないと思うお客さまもいらっしゃると 思いますが、僅かなレバレッジでも非常に大きな効果 があることをデータでご提示しましょう。その前にレバレッジは以下の計算式で算出され ます。

      想定元本 ÷ 投資資金

例えば、投資資金が2000万円で、日経225先物の価格が15000円、建玉数4枚の場合は、

      15,000円 X 1000 X 4枚 ÷ 2000万円 = 3倍

更に、下記の半年複利で10年間運用し、税金控除後収益は以下の計算式で算出されます。

      (年間平均収益率 ÷ 2 ÷ 100 X レバレッジ X 0.8 + 1)^20

ちなみに、年複利で10年間運用し、税金控除後収益は以下の計算式となります。

      (年間平均収益率 ÷ 100 X レバレッジ X 0.8 + 1)^10

さて、弊店のシステムでは半年複利で10年間運用した場合に13.49倍(2020/07/17現在)になるというデータがあります。 しかし、この計算には税金が加味されていません。そこで、20%の税金(2037年までは復興税がかかるので20.315%)を加味した上で、弊店の収益率ならば各レバレッジのとき何倍になるかというのが以下のデータです。 年間平均収益率ですが、28.61%(2020/07/17現在)で計算しています。

半年複利で10年間運用
税金控除後収益
レバレッジ収益(単位:倍)
1 8.7
2 61.7
3 366.1
4 1,878.1
5 8,514.4
634,709.5

いかがでしょうか?僅か3倍のレバレッジで366倍と いうのも凄いと思います。当初資金が1000万円であれば、10年後には36億円になる 可能性を示しています。但し、年間平均収益率通り運用できればという大前提が ありますので、この数値を信じて頂いては困ります。ここで申し上げたいのは、 収益を重視し過ぎて、過度なレバレッジをかけなくても十分な収益を 上げられる可能性があるということです。

更に、ここで申し上げているのは想定元本に対しての レバレッジです。日経225先物取引の最低限の証拠金 で考えますと、ボラティリティの低いときでは レバレッジは10倍以上になります。




インプライド・ボラティリティ

これまで、「1枚当りの必要証拠金」、「オプティマルf」、「リスク許容度」でご紹介した建玉量には、ある重要な視点が欠落しています。 それは市場の状況です。この場合、ボラティリティという要素が極めて重要です。 当然ながら、低ボラティリティ時には市場は穏やかに動きますので、 万一の場合に備えたポジションにするべきでしょうか?暴落や暴騰は頻繁にある訳ではありません。そうすると、より現実的な対応はボラティリティの 値によってポジション量を加減することではないでしょうか?

まず、ボラティリティには過去の変動から算出するヒストリカル・ボラティリティと、 オプションの現在価格より逆算するインプライド・ボラティリティがありますが、 この場合はリアルタイムに反応するインプライド・ボラティリティが適していると思います。 オプション相場におけるインプライド・ボラティリティは多数存在し、どれを使用すべきか迷ってしまいますが、 (株)日本経済新聞社より、総合的な指数として日経平均ボラティリティー・インデックス(以下、日経平均VI)が公表されていますので、 この日経平均VIを利用して計算致します。

次に、ボラティリティという概念を導入すると必然的に、 投資期間という要素を考慮する必要があります。 何故なら、日経平均VIは1ヶ月でどの位変動しそうかを率で示した指標だからです。 弊店の場合、年平均約35回の売買があり、月単位ならば約3回の売買があることになり、 そこで、日経平均VIを3で除すことと致します。

よって、ボラティリティを加味した建玉数は以下の計算式で算出されます。

      投資資金 X リスク許容度 ÷ (日経225先物の価格 X 日経平均VI ÷ 3 X 1000円)

例えば、投資資金が2000万円で、日経225先物の価格が15000円、リスク許容度を30%、日経平均VIが20%とすると

      2000万円 X 30% ÷ (15,000円 X 20% ÷ 3 X 1000円) = 6.00枚




まとめ


これまで、「1枚当りの必要証拠金」、「オプティマルf」、「リスク許容度」、「レバレッジの効果」 及び「インプライド・ボラティリティ」 で、ご提示しましたデータはあくまでも参考データです。 それによってどのように建玉されるかは、お客さまの自由です。 ただ、最も重要なのは「リスク許容度」です。更に、投資資金も損益の発生の都度 変わっていきますし、日経225先物の価格も都度違いますので、新規に建玉される際には 改めてご計算ください。以下に投資資金とリスク許容度を入力すれば、 上記計算結果を出力しますので、ご参考にしてください。


尚、最大損失、最大ドローダウン、日経平均VI (売買回数が月1回なら3倍、毎日なら3/20を掛けた数値に置き換える)等を変更することにより、弊店以外のシステムの計算もできますので、 やってみてください。但し、最大損失と最大ドローダウンは売買代金が1000万円 になるように調整してください。




最後に(重要)

日経平均VIが15%以下に低下して来ると、 下記表で最大建玉数がオプティマルfより日経平均VIの方が 多くなります。しかし、決してオプティマルfの建玉数より多く建てないでください。寧ろ、このような状況では必要証拠金レベルに建玉数を下げることをお奨め致します。 何故なら、日経平均VIが15%以下となる状況を想定すれば、ご理解いただけると思います。 同状況は市場が凪の状態です。このようなときは市場が次の相場へのエネルギーを貯めている状況で、 新たな動きがあると、その方向に強いトレンドが発生する可能性が高いのです。しかも、その時は何の前触れもなく、突然やってきます。 従って、もし市場と逆の方向に大きなポジションがあると、一発で投資資金を失う可能性があります。



      【前提条件】   2020/08/06 現在

日経225先物価格  円202009限
投資資金 万円
リスク許容度  %
最大損失  円売買代金1000万円の場合
最大ドローダウン 円売買代金1000万円の場合
日経平均VI  %

      【計算結果】

最大建玉数 レバレッジ
1枚当りの必要証拠金   
リスク許容度   
日経平均VI   
オプティマルf   

      ※計算されない場合はリスク許容度を変更してみてください。

尚、3.56枚のように端数が出ますが、小数点第一位の0.5の部分は日経225miniで調整することができます。



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